神具の意味

神具とは、神様の前に供える道具や器具のことを意味します。

神棚自体も神具となりますが、ここでは、神棚以外のものをご紹介します。

神具を用意するときは、神棚のサイズに合わせた大きさのものを選ぶようにしましょう。

いろいろな大きさがあるので、置く場所のスペースなども考慮して準備してください。

基本的にそろえておきたい神具

神具

まずは、最低限そろえておきたい神具について見てみましょう。

こちらは、神様の食事として神饌を供えるための器となります。

榊立(さかきたて)

榊立て榊をお供えするための器となります。

神棚の左右に置けるよう、1対で準備します。

白色の陶器または素焼きの土器といったタイプがあり、形も、角型と丸型の2種類が見られます。

模様に関しても、無地、巴紋、荒神紋、金紋入りなど多岐にわたります。

瓶子(へいじ)

瓶子瓶子は、「へいし」と読むこともあります。

また、「平子」と表記されることもあります。

蓋付きの徳利で、お酒を入れるための器となります。

こちらも、左右に供える必要があるため、1対で準備してください。

白色の陶器または素焼き土器のタイプがあります。

土器(かわらけ)

土器平瓮(ひらか)とも呼ばれます。

米と塩、それぞれを供えるための器なので、2枚準備する必要があります。

位置としては、中央にお米、向かって右側に塩がくるように置きます。

現在では、素焼き土器以外にも、白陶器のものも使用されます。

水玉(みずたま)

水玉水器(すいき)とも言います。

名前が示すとおり、水を供えるための器です。

古くは、盌(もひ)、椀(まり)などの名称でも呼ばれてきました。

丸い蓋付きの器で、素焼き土器や白陶器製のものがあります。

水玉を供えるときは、蓋を開けるか、少しずらしておくようにしましょう。

閉めたままだと、神様が水を飲めなくなると言われているためです。

神棚の神具

こちらは、神饌を供えるための器以外の神具をまとめています。

三方(さんぽう)

三方三宝と書く場合もあります。

お盆の下に胴がついた形で、胴部分の三方に眼象(げんしょう)と呼ばれる穴をあけたことが名前の由来となっています。

主に、神饌を載せる器を並べるのに使用します。

台が低いものは遠山三方、細長い形であれば長三方、黒や朱に塗った漆三方などの種類があります。

神鏡(しんきょう)

神鏡円形の鏡で、神様の依代となります。

神棚の前に、鏡を支える雲形台と一緒に置きます。

台の部分には、雲と波の彫刻が施されています。

神鏡にもいくつかの種類があり、本格的なものは、特上鏡と呼ばれ、真鍮の板金にニッケル鍍金がされたものです。

この他には、白銅鏡、青銅鏡などがあります。

真榊(まさかき)

真榊榊立ての榊とは異なります。

五色の幟(のぼり)の先端に榊をたてて、三種の神器を取り付けたものです。

1対となっていて、向かって左側には剣、右側には鏡と勾玉がつけられます。

故事の「五百津真賢木(いほつまさかき)」に由来し、天の岩屋戸に隠れた天照大御神を出すために使用されたと言われています。

神燈(しんとう)

神燈神燈は、神様の前を清浄な火で照らし、清めるために使用します。

材質によって、いろいろな形があり、時代によっても様式が変わっているようです。

灯籠の形をしたもの、篝火(かがりび)の形で三本の脚がついたもの、燭台にロウソクを立てるものなど、さまざまです。

灯籠は、最近では電灯式のものがあります。