神棚を自作する~材料切り出し編

神棚を自作するにあたって、せっかくですから材料にこだわってみてもいいかもしれません。
市販の神棚では安価な材料を使用しているのがほとんどです。
神具店が特別に造る神棚は、材料にも気を使っており、良質のヒノキで造ることがステータスとなっております。
ヒノキといっても木目の細かいものから荒いものまで様々ですし、色味も黄色いものから赤いものもあります。
良質のヒノキは木曽檜が有名ですが、四国の檜は赤みががっており、この赤い檜を好む人もいます。

なにも○○産のヒノキというようにこだわらなくても、材料を買ってみれば、一目瞭然なので自分の好みの材料を調達できる点も自作神棚ならではの醍醐味です。

また、木目の細かい良い部分を見える部分にもっていき、木目が美しくないマダラな材料を裏面や内側に使用するなど、自由自在なのが自作神棚のメリットでもあります。
実際、良質のヒノキを使用しているとうたっている高級神棚も内側や裏面には、なかでも見栄えの良くない材料を使っているのが一般的です。
良いものは人目につく部分に使用するというのはごくあたりまえのことなのです。

材料を揃える

材料を購入する際に、大きな木材を購入して木割りしていく方法と、あらかじめカットされた木材を購入する方法があります。

もし、あなたの自宅に木材を木割りできる工具類(丸ノコ盤やプレナー)などが揃っているならば大きな材料を木割りする方法をおすすめします。
大きな材料は、必ず良い部分と悪い部分があります。
こういった大きな材料を製材することにより、良い部分を全面に、悪い部分を背面になど使用目的に合った製材をすることができます。
しかし、こういった機材がないご家庭ならば、あらかじめカットされた木材を選ぶのもよいでしょう。
ただし、あらかじめカットされた木材の中で良質なものを探そうとすると割高になるのは覚悟しておきましょう。

材料の切り出し

材料を揃えたら、次はカットです。
カットする前に、設計図をもとに切り取り線を引きます。
これを墨引きといいますが、墨引き7割、カット3割くらいの心構えが必要です。
そう、設計図>製材>墨引き>カットという順序で工程の大切さも変化します。

縁板の製材
材料の切り出し

材料の切り出しは自作神棚に必要なパーツ作りと考えてください。
これさえうまく行けば、組めます。
装飾は二の次です。
まずは、仮組みできるくらいの精度まで木材のパーツを作っていきます。
先に全てのパーツを切り出す必要はありません。
なれてくれば全てのパーツを切り出してから装飾に取り掛かるほうが効率はいいですが、最初のうちは屋根なら屋根のみ、欄干なら欄干のみの切り出しでかまいません。

パーツ製作は切り出しだけではありません。
幅広の木材になると高価になることから、木材同士を継ぎ足したりして使っています。
木材の継ぎ足しは木目に沿って継ぎますが、元の平らな材料に接着部分に接着剤をつけた材料をのせ、ハタガネやクランプなどで固定して、まる1日~2日接着剤が乾燥するまで待ちます。

パーツを切り出して揃ったら、次は仮組みです。

自作神棚の仮組み

自作神棚の仮組み段階では、装飾はまだしていない状態で組み付けます。
仮組み段階でおかしな点があれば修正します。

仮組み2
大まかな仮組み

今回の自作神棚では向拝の虹梁が向拝柱に合っていませんでしたので、合わせていきます。
私の場合は、木鼻なども「アリ」と呼ばれる仕口で細工しており、全てバラせるように作っています。
接着剤などは最終段階まで使用しません。
部分的に屋根など接着が必要な箇所のみ接着し、屋根ごと取り外せるように仮組みをします。
あくまで、社寺同様に組み込んでいくのです。

仮組み完成
仮組み完成

細工や彫刻などの装飾

自作神棚の仮組みが終わったら、次は装飾に入ります。
欄干や脇障子の笠木と呼ばれる一番上面の材料を山形にしたり、ソリの部分を細工したりします。

蟇股
中を抜く前の蟇股

次に、木鼻や向拝虹梁、中備えにあたる蟇股などの彫刻をします。
今回は、蟇股に宝珠を細工しましたが、後に中を抜いたほうが良いと思い、糸鋸盤でカットし、彫刻刀で刻みました。
宝珠は色んな角度から見えるものではないので、裏を取らず簡略化しています。

中を抜いた蟇股
中を抜いた蟇股

このほうが見栄えがよくなりましたね。

今回は、材料の切り出しをご紹介しましたが、大切なのは墨引きです。
大きな木材から製材するなら、木目の用途にも気を配りましょう。

パーツ作りが一通り終わったら、組み立てへと進みます。
ほら、もう形になってきましたね。
次回は、組み立て編をご紹介します。
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