門松の左右

門松は新年に年神様を迎える依代として門に飾るものです。

年に一度のことなので「左右どっちだったかなぁ」と忘れてしまいませんか?

門松には一般的に左右があり、その意味をご存じの方はそれほど迷うこともないでしょうが、ついつい忘れてしまいがちです。

今回は忘却録という意味も含めて、門松の左右や飾る時期などについてお話したいと思います。

門松の左右の意味

 

門松だけでなく、狛犬や一対の龍など向かって右側が雌(メス)、左側が雄(オス)になっています。

狛犬や龍などは阿形がメス、吽形がオスになりますから簡単にわかります。

しかし門松の場合、雌雄を見分ける阿吽がみわけられません。

実は門松の場合、雄松と雌松があります。

雄松

黒松のことです。

枝の皮が黒っぽく、葉が太くて長いといった特徴があります。

固くしっかりとしていますね。

雌松

赤松のことです。

枝の皮が赤っぽく、葉が細く柔らかいといった特徴があります。

雄松は玄関に向かって左側、雌松は玄関に向かって右側に飾り付けます。

一本だけの門松

昔は一本だけで飾っていた時期もあるようで、必ずしも一対でなければならないわけではありません。

ただ、一般的には一対で売られていると思いますので、特に理由がない限り一対で取り付けるようにしましょう。

玄関に取り付けるスペースが無いといった理由であれば一本だけでもかまいません。

竹の位置で左右がわかる

松竹梅になっているような豪華なものは、竹の位置で左右を判断できます。

竹は一番上から、中、外、内に並ぶように配置されていますから、二番目の竹が外側に来るように飾り付けます。

牡丹などの花が活けてある場合は、白色が雄、赤色(ピンク)が雌というようにわかりやすいものもあります。

門松を飾る時期

門松は正月事始めから大晦日までに飾り付けをします。

大晦日は「一夜飾り」といって急いで取り付けることが年神様に失礼ということで避けられています。

また、29日は「二重苦」と言われ、この日に飾り付けをするのも好まれません。

つまり12月13日から12月30日までに飾っておかなければなりません。

一般的にクリスマス後の26日以降から29、31日を避けた日に飾り付けするのが一番良いですね。

門松の処分方法

門松を仕舞う時期は地域によって異なります。

関東では松の内の7日まで、関西では15日の小正月までと言われています。

処分方法は神社に納めます。

お住まいの地域の氏神さまの神社で左義長(どんど焼き)が行われる時期に合わせるとよいでしょう。

関西圏では9日から11日にかけて「えべっさん」信仰が盛んなので、一般的にこのときに処分します。

門松の飾り方|左右(雌雄)の見分け方と設置・処分方法 まとめ

現代では誤解されている方も多いようですが、同じものの組み合わせなら一組とか一束といいます。

そもそも一対というのは、陰と陽、雄と雌、左と右のように2つの違うものの組み合わせをいいます。

しっかりと覚えておきたいことですが、年に一回きりのことになるとついつい忘れてしまいます。

また忘れたときにはこのサイトを参考にしてくださいね。