給符

御神札は、同じものを永久にお祀りし続けるものではありません。

1年に1度、取り換える必要があります。

しかし、それはいつのことでしょうか。

厳密に取り換え日が決まっているわけではありませんが、基本的に師走の時期に交換すると良いと言われています。

要するに、12月中ですね。

なぜ12月中の取り換えが推奨されるのか、その理由をみてみましょう。

歳神様(としがみさま)をお迎えする時期のため

歳神様歳神様は、年末からお正月にかけて各家庭にやって来ます。

1年を守護する神様であり、農作物の神様であり、家を守護する祖霊であると言われています。

地域によってはお歳徳(どんと)さん、恵方神など、さまざまな呼び方がされます。

江戸時代では、大晦日から元旦にかけて夜通し起きて歳神様をお迎えするのが習わしでした。

その年の恵方(歳神様がいらっしゃる縁起の良い方角)にある神社やお寺などで初詣をしていました。

神棚にお祀りするための歳神様の御神札もあり、宮形に向かって右側にお祀りするようにします。

歳神様をお祀りするには、神棚も掃除して清めておく必要があります。

神宮大麻、氏神様や崇敬する神社の御神札の取り換えと同時に行なうと良いでしょう。

ちなみに、神棚にお祀りしても、歳神様の御神札だけは小正月(1月15日ごろ)にはお正月飾りと一緒におろす必要があります。

おろした後は、神社のどんど焼きなどでお焚き上げをしてもらいます。

新年の御神札が授けられる時期のため

迎春12月に入ると、神宮大麻を始め、翌年にお祀りするための御神札が授けられるようになります。

これは、基本的に全国のどの神社でも共通です。

新年の御神札は、12月1日以降に授けてもらったものを神棚に祀ります。

11月などにいただいたものではダメだと言うことですね。

御神札を新しくすることで、神様の新しい力を授かり、次の1年をお守りいただくことになります。

失礼のないよう、大掃除で清めた神棚に祀るようにしてください。

交換を避けた方が良い時期もある

大晦日12月中に取り換えると良いとされる御神札ですが、29日と31日の交換は避けた方が良いとされています。

年末の29日は、「九」の文字が入ることから「苦」に通じると考えられています。

また、31日に交換するのは、慌ただしく祭壇の準備をすることに繋がり、不幸があったときの祭壇の飾り方と同じになるため避けられています。

それぞれ「九日飾り」「一夜飾り」と呼ばれて敬遠されているため、御神札の取り換えはお正月飾り同様、29日を迎える前に済ませておくようにしましょう。

12月13日の煤払いに合わせておこなうと良いかもしれません。